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言語聴覚士(ST)|訪問リハビリに向いてる人・向いてない人【現役STが解説】

転職
Happy patient is holding caregiver for a hand while spending time together. Elderly woman in nursing home and nurse..

近年、言語聴覚士が活躍できる場も増え、需要の高まっている訪問リハビリに興味をもつ言語聴覚士(ST)は多くいらっしゃいます。

しかし、訪問リハビリは他の施設で働くよりもかなり特殊です。向き・不向きがはっきりと分かれやすい仕事ですので、ざっくりとしたイメージだけで転職してしまうと後悔するかもしれません。

この記事を読むと分かること

  • 訪問リハビリの言語聴覚士(ST)の仕事内容や1日の流れ
  • 訪問リハビリに向いているST・向いていないST
  • 実際に働いて感じたメリット・デメリット
  • 施設選びのコツ

訪問リハビリの言語聴覚士(ST)の役割

訪問リハビリテーションは、利用者様のご自宅に伺って行います。実際の生活環境やご本人・ご家族の希望に合わせたリハビリテーションを提供します。

言語聴覚士のリハビリ対象となる疾患に多いのが、脳血管疾患後遺症、指定難病、加齢に伴う身体機能低下などです。

指定難病は、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症などが多くみられ、中には筋萎縮性側索硬化症(ALS)の利用者様もいらっしゃいます。

主な訓練内容
  • 嚥下訓練
  • 構音訓練
  • 高次脳機能訓練
  • 家族への助言
  • 食事評価

評価や訓練内容に関しては、病院等での経験があればそれほどギャップは大きくないと思います。

しかし利用者様の中には、目標が「職場復帰」「旅行に行く」など明確なものがある事もあります。個々の目標に向け、幅広い訓練内容が必要と言えます。

また、家族指導においても必要性が大きいです。実際の生活や家族の協力度・介護力などに合わせて助言をします。

1日の流れ


午前:2~3件の訪問
昼休憩
午後:2~3件の訪問、記録作業

1回の訪問時間は40分~1時間程度、週1~2回の訪問が多いです。

事業所によりますが、自宅から直接訪問に向かうことが出来たり、支給されたタブレットなどで情報共有や記録等が出来たりして、1日中事業所の外で過ごすような事もあると思います。

次の訪問先に移動しながら途中のコンビニで休憩や作業をして、1日職場の人に会わなかったなんて事もあるかもしれません。

訪問リハビリに向いている人

1.一人で判断するのが苦じゃない人

訪問は基本的に単独行動です。一人の方が気楽でプレッシャーが少ないと思える人は向いているかもしれません。

訪問先で何かあった際は、必要に応じて看護師やケアマネージャーなどに直接電話をして、報告や相談をすることも出来るので、そこは安心してください。

2.利用者や家族とじっくり関わりたい人

実際にご自宅にお邪魔するので、利用者様の人間性や趣味、思い出などいろんな側面を見ることができ、病院よりも深い関係性を築くことが出来ます
基本的には長期的なお付き合いになるため、じっくり関わりたい人には向いていると言えます。

利用者様にもよりますが、とても歓迎してくださる方が多く、私自身も訪問にいくのが楽しみだった思い出があります。

3.生活期リハに興味がある人

生活期リハは機能維持や生活の質(QOL)の向上が大きな目標となります。
実際に、こんな希望が聞かれました。

「嚥下障害があるけど好物を食べたい」
「失語症があるけど職場復帰したい」
「ALSだけど最後まで経口摂取を諦めたくない」

こういった希望に可能な限り応えることが出来るよう、ご家族や他職種と協力しながらリハビリを行っていきます

4.他職種との連携をしっかり取っていきたい人

訪問リハビリは、基本的なリハビリ業務は単独で行いますが、他職種との接触が少ない分、連携は密に取る必要があります。
看護師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、ケアマネージャー、他施設の職員、時には医師とやり取りする事もあるかもしれません。

同じ事業所内のスタッフであれば気兼ねなく連絡できますが、事業所外に連絡する場合は一般的なビジネスマナーは必要となります。

方法としては電話やチャット、記録ソフト内の共有システムなどが多いと思います。みんなで協力しながら利用者様を支えていく実感を持つことが出来るはずです。

5.移動が苦にならない人

車の運転が苦手じゃない人、自分で移動することが苦じゃない人は向いていると言えます。

移動手段としては車が多いと思いますが、距離が近い場合は自転車や徒歩もあり得るかもしれません。天候や季節によっては大変だと感じる部分もあると思います。

しかし、移動時間は自分一人ですので、好きな音楽を聴いたり新しいお店を発見したりと気分転換の時間にもなります。

訪問リハビリに向いていない人

1.すぐ相談できないと不安な人

前述にもある通り、基本的には単独行動であり、訪問先では一人で判断しなくてはなりません。
急変やトラブルなどもあり得るので、すぐそばに看護師や他の職員がいない状況に不安を感じる人はプレッシャーが大きいかもしれません。

しかし通常、事業所では急変時や緊急時等のマニュアルが用意されています。また、訪問リハビリ以外に訪問看護も受けている方が多いため、担当の看護師に連絡して指示を仰ぐことが出来ます。

実際、私も訪問したら独居の利用者様がベッドから転落していたことがありました。安全を確保しバイタルチェックをしながら担当の看護師に電話したところ、適切なアドバイスをもらいほっとした経験があります。

2.家族対応が苦手な人

独居の利用者様もいらっしゃいますが、ご家族の方と同居されている事のほうが多いです。

また、リハビリ中にご家族がその場にいるかどうかはご家庭によって様々です。
いろんな性格の方、家庭の事情をお持ちの方がいらっしゃるので、臨機応変にコミュニケーションを取っていく必要があります。

家族対応に苦手意識のある方は、慣れるまで大変だと感じるかもしれません。
しかし、多くの利用者様、ご家族は歓迎してくださいます。「休憩の時食べてね」とお菓子を頂いたり、優しい声かけをしてくださる方が多いので、あまり臆病にはならないで欲しいです。

3.電話連絡が苦手な人

訪問リハビリは電話でやり取りする場面がとても多いです。特に、利用者様、ケアマネージャー、事業所のスタッフとのやり取りは日常的にあります。

直接会う機会は少ないですが、その分こまめな情報共有や連絡が必要ですので、訪問リハビリにおいては避けられない業務のひとつです。

私自身も、もともと電話が苦手で、事前に何を話すかメモにまとめないと電話できない性格でした。しかしこれは正直『慣れ』です。はじめは緊張しますが、数をこなし、だんだん電話相手のことを分かってくるとそれほど億劫に感じなくなりました。

4.急に休むことが多くなりそうな人

例えば、育児や自宅で介護をしている方などは、当日急に休まなくてはならない状況は多々あります。

訪問リハビリは〇曜日の〇時~と予定が決まっており、利用者様もその時間は予定を入れず家に居てくださいます。できるだけ急な予定変更は避けたいのが事実です。

しかし、育児や介護をして居る人が働けないなんてことはありません。

実際、私の働いていた職場にもリハ職や看護師のママさんはたくさんいらっしゃいました。もちろん急にご家族の体調不良で休んだり、早退することもありました。

それでも問題なく業務がすすめられていたのは、一人抜けても代わりを手配したり、スムーズにリスケジュールしてくれる事業所だったからです。
もし自分が急に休むことになっても、フォロー体制の整っている事業所であれば問題ありません。

訪問リハで働くメリット・デメリット

〇メリット
  • 利用者様、ご家族とじっくり関わることが出来る
  • 生活環境に合わせた支援が出来る
  • 人間関係が比較的安定している
  • 一人で判断する能力が身につく
  • 様々な疾患を経験出来る

実際私も、利用者様やご家族の方とじっくり関わることで打ち解けることができ、結果的に『ニーズに沿った質の良いリハビリテーションを提供できた』と自信につながりました。

自分の判断で行動したり、いろんな経験を積むことができるため、学びがとても多かったです。
言語聴覚士(ST)としてワンランクアップできたような感覚でした。

△デメリット
  • 移動が大変
  • 新人教育や体制が弱い事業所もある
  • 孤独感を感じることがある
  • ひとりで判断し、こなしていくことへのプレッシャー

私自身も、病院や他の施設比べて働き方ががらっと異なるため、戸惑いや慣れるまでの不安は大きかったです。

しかし、新人教育や体制のしっかりした事業所に入職できたため、徐々に不安は晴れていきました。

業務に慣れてからは楽しく利用者様とリハビリが出来ましたし、リハビリの様子を近くで先輩に見張られることもないので、変にプレッシャーを感じずにのびのびと仕事が出来ました。

訪問リハの職場選びで失敗しないコツ

訪問リハビリは事業所によって異なる点が多いです。

  • 1日の訪問件数
  • 教育体制はどうか
  • 言語聴覚士の人数
  • 固定給なのか訪問件数に応じた歩合制なのか
  • 訪問は自家用車か公用車か
  • 直行直帰は可能か
  • 記録や情報共有のためのタブレット、携帯は支給されるのか

自分の理想の働き方やライフスタイルによって、どんな事業所なら働きたいか考えてみましょう。

複数の事業所を比較することも重要ですので、無料のリハ職専門の転職支援サイトに登録して情報収集してみることをおすすめします。

まとめ

訪問リハビリは、やりがいがありスキルアップもできるSTにも人気の働き方です。病院や他の施設とは働き方がガラッと異なり、向き・不向きが分かれるかもしれません。

しかし、事業所選びを間違えなければ、慣れるまでフォローや子育て世代にも優しい体制の整った事業所もたくさんあるので、ぜひ転職サイトから好条件の求人を探してみてください。

saori


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